10代の若者が新しい産業用ロボットの使い方を考える「2021ロボットアイデア甲子園」の栃木大会が11月6日と12月4日、栃木県小山市のスマラボ小山で開かれました。日本ロボット工業会とFA・ロボットシステムインテグレータ協会の主催で、県内の高校や専門学校などから12人が参加し、産業用ロボットについて学んで使い方についてアイデアを出し合いました。
ロボット市場や将来性学ぶ
11月はセミナーと見学会で、終了後に全員にアイデアを提出してもらい、書類審査を通った8人が12月の地方大会でアイデアのプレゼンをするという日程です。
セミナー・見学会では、まずスマラボ2階の会議室で弊社営業本部員が「産業用ロボットとは?」と題して講義しました。アニメや映画のロボットの話から関心を引き寄せつつ、産業用ロボットの歴史や構造などを紹介しました。
続いて1階でスマラボ小山の展示施設を見学してもらい、実際に装置を動かしながら、それぞれのロボットの特徴や仕組みを解説しました。その後再び座学に戻り、ロボット市場の現状や、ロボットシステムインテグレータ(ロボットSIer)の将来性などを説明しました。
ここまでで約1時間半のセミナーと施設見学の後、参加者はその場で1時間かけて感想や産業用ロボットの活用アイデアを記したレポートを作成しました。会場では仲間と意見を交わしたり、引率の教員に相談したりする姿も。時間いっぱいまで熱心にペンを動かしていました。
五つの観点などから審査
12月の地方大会には、創造性▽社会性▽実現性▽市場性▽アピール性——の観点から書類による1次審査で選ばれた8人のみが参加。提出したアイデアの内容をさらに膨らませてスライドにまとめ、5人の審査員の前でプレゼンしました。
プレゼンの制限時間は1人約8分。参加者は発表後、緊張した面持ちで審査員からの質疑を受けていましたが、「面白いアイデア」「素晴らしい発想」などとコメントされて笑顔がもれる場面もありました。
3月に全国大会
審査の結果上位3人が選ばれ、最優秀の県知事賞受賞者は、2022年3月12日に国際ロボット展が開催中の東京ビッグサイトで開かれる全国大会に進むこととなりました。
「ロボットアイデア甲子園」は2019年度から全国規模で開かれるようになりました。昨年度はコロナ禍のために中止。今年度も地方大会は相次ぐ延期を経ての開催で、一部の地方大会は中止を余儀なくされています。
<追記>
「ロボットアイデア甲子園」の全国大会はその後、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って2022年2月1日に開かれたFA・ロボットシステムインテグレータ協会の臨時役員会で、中止が決まりました。
協会のニュースリリースはこちら>>>
https://www.farobotsier.com/news/220202.html