OSARO × Office FA.COM [特別対談2/2]「高度に知能化されたロボットでつくるFA業界の未来」

OSARO × Office FA.COM [特別対談2/2]「高度に知能化されたロボットでつくるFA業界の未来」

 

オフィスエフエイ・コムが参加するコンソーシアム「Team Cross FA」のショールーム「スマラボ東京」(千代田区内幸町)に、OSARO社のAIピッキングのソフトウェアを搭載し、オフィスエフエイ・コムにてシステム設計を行なったロボット装置が新たに導入されたことをきっかけに両社のCEOによる対談が実現しました。
OSARO社のデリック・プリッドモア代表とオフィスエフエイ・コムの飯野英城代表の二人は、ご自身の事業の面白さから小さい頃になりたかったもの、これからの工場のあり方、Industry4.0についてなど幅広い話題について語り合いました。急速に成長する産業用ロボット領域で舵を取る経営者ならでは描くロボット活用の未来予想図とは。

[2/2 後編]

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――小さな頃になりたかったものは何でしたか?

デリック:
子供の頃には宇宙学者か物理学者になりたいと考えていました。とりわけ物理は大学でも勉強して、最終的に全ての知識が今のロボットの仕事に役立っています。この仕事ではソフトウェアから学習技術、もちろんロボットに関する機械について様々な知識が必要なので、(小さい頃の夢が叶ったかについては)とても近いことをしていると思います。

飯野:
メカトロニクスのエンジニアにはなりたいなとは思っていたので、今の会社を立ち上げることが自分のやりたかったことにつながっています。自動車業界でも半導体業界でも、「中のメカトロニクスってどうなっているんだろう」という好奇心を追い続けて徐々に会社を大きくしていったので、結局趣味の延長上でやっている感覚があります。

――自分のビジネスでどういった瞬間がエキサイティングだと感じますか?

デリック:
やはりお客様先に納入されるシステムの立ち上げの瞬間ですね。オフィスエフエイ・コム向けに実行させて頂いたのもそうですし、他にもオーストラリアやシンガポールで行ってきた案件で、実際の環境で自社の製品が導入されたロボットが動くことを見る時に一番やりがいを感じます。

飯野:
私もOSAROのような最先端の技術がお客様先で汎用的に使われるという瞬間です。ロボットシステムインテグレーターとしては新しい技術をいかにお客様に使って頂くか、つまり技術を応用して活用できる状態に持っていけるか、ということがビジネスですので、実際に最先端の技術が使われているということが楽しい瞬間ですね。

――最後にロボット業界を目指す学生に向けてメッセージをどうぞ

デリック:
とにかく取れるだけの数学と工学の授業をとって勉強してください。ハンズオンの(実践的な)経験を積むことも大事なので、そういったことをさせてくれる研究室、あるいはオフィスエフエイ・コムのような会社で経験を積むことが良いと思います。

飯野:
もちろん製品開発の技術も日本でも評価が高いのは承知していますが、そういった技術の応用の部分も学んでいって、ある製品をいかに市場に出していってお客さんのために活用していくかを考えられると、良いと思います。

――本日はお忙しい中ありがとうございました!

<プロフィール>

デリック・プリッドモア
デリックは元々、ベンチャーキャピタリスト、ヘッジファンドマネージャ、エンジェル投資家として活動しており、投資、オペレーション領域での経験は十年以上にも渡ります。ピーター・ティールによって設立されたファウンダーズ・ファンドではプリンシパルを務め、ファウンディングチームと密に協働しながら、DeepMindを始めとした、幾つもの会社に対して投資を実行してきました。デリックはニューヨークの深層学習企業、クラリファイにも投資を行っています。OSAROの前には、株式市場のクオンツ・ヘッジファンドであるArda Capital Managementを自ら設立、運営していました。デリックはMITにて、2001年に物理、コンピュータサイエンスにおけるB.S.を、2004年にはM.Eng.をコンピュータサイエンス、電気工学分野で取得しています。

飯野 英城
幼少期よりプログラミングで頭角を現し、1997年、24歳で株式会社オフィスエフエイ・コムを創業。自動車メーカーのロボット制御からスタートし、IT、医療システム、物流システムなど、着実に事業の幅を拡大。現在ではエンジニア200名以上を抱える企業に成長させ、約33年間にわたり延べ3000工場以上の自動化やロボット化を実現。機械・電気(制御)・IT(ソフト)のそれぞれの領域に幅広く精通し、装置製造・ロボットSIのほか、製造業の経営者向けにコンサルティングを実施。近年では日本全国だけでなく、中国・ASEAN地域を皮切りに、世界を視野に入れたビジネス展開を図っている。

<企業紹介>

OSARO
OSAROは、サンフランシスコに本社を置き、産業オートメーションのためのAIを開発しています。21世紀の工場や倉庫管理、物流システムで使用する技術を構築しています。
ロボットをさらに賢くするための技術や製品を作ることを目的として設立されました。収益を生み出す実用的なアプリケーションで同業他社をリードしているだけでなく、発売した2つの製品は四大陸で使用されています。また、グローバルな大手オートメーションサプライヤーやインテグレーターと提携しています。
ロボットをさらに賢くするための技術や製品を作ることを目的として設立されました。収益を生み出す実用的なアプリケーションで同業他社をリードしているだけでなく、発売した2つの製品は四大陸で使用されています。また、グローバルな大手オートメーションサプライヤーやインテグレーターと提携しています。

株式会社オフィスエフエイ・コム
1997年に創業して以来、工場内の自動化ソリューション、産業用のエンジニアリングソリューションを展開し、国内3,000社以上の実績をあげてきました。現在の従業員数450名でエンジニアは200名以上在籍しています。
「企業が抱く夢を実現する」というテーマのもと、制御の分野で世界一を目指す企業で、自社のみで、複数の技術群にまたがって、ワンストップでソリューションを提供できる強みを活かし、スピードと提案力を武器に急成長を続けています。
手がける分野も広がり、社会インフラから製造・物流、環境技術、医療・福祉、食品まで、多種多様なソリューションを提供しています。

(インタビュアー:株式会社オフィスエフエイ・コム 武田 美樹)

Email: contact@fa-regalo.com


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